2015年10月14日


平成27年9月定例会一般質問案

奈良未来の会の三浦でございます。

早速質問に入らせていただきます。

本市の喫緊の課題としては、クリーンセンターと火葬場の建設が挙げられるわけですが、建設候補地との話し合いが全くといっていいほど進展しておらず、現施設の老朽化を考えますと待ったなしと言った状況にあるわけであります。
そこで本日は、環境清美工場に係る公害調停条項について確認方々質問をさせて頂き、公害調停が何を根拠に申請され、最終的にどのような合意がなされたのかについて知っていただきたいと思うわけであります。
先ず、公害調停の意義についてであります。

今から二十数年前になりますが、左京小学校を建てる際には環境清美工場の排気用ファンが回ることで生じる低周波の影響により、体が震えたり、鼻血が出るなどの被害があったにもかかわらず、その対策も講じず学校を建てるのはおかしいということで教育委員会や環境清美工場の担当者と何度も交渉を重ねてきたわけであります。

また、その席上で当時の環境清美部長から、ごみ焼却場はよそに移転するような発言があり、さらに、平成4年一般廃棄物処理基本計画に部長の発言を裏づけるように、平成12年に第二工場をよそに建て、ごみの焼却はそこですると記されていたわけであります。その後、地元から当時の市長宛てに何度か平成4年一般廃棄物処理基本計画の実現を確認する要望書を提出させていただき、市長からは鋭意努力している旨の回答をいただいていたことで、私たち左京地区住民は安心していたわけであります。ところが、平成11年になり、現地で今よりも大きな焼却施設に建替えるらしいという話が漏れ聞えたことにより地元は騒然とし、長い間左京に工場があり続けるということの不合理性と、平成4年一般廃棄物処理基本計画での平成12年に第二工場を建てるという計画が実現できなくなった理由を地元住民に何ら説明をしないのはおかしいということで、左京地区自治連合会として清掃工場全面撤去の決議をし、平成13年8月15日付で市長宛てに決議書を提出させていただき、さらに、同年12月には平城ニュータウン4地区並びに佐保台地区の自治連合会からも決議書や要望書という形で市長宛てに提出させていただいわけであります。また、平城ニュータウン以外の市民から、清掃工場のあるのを分っていながら住んだ、とか、あんたらが後に住みはじめたのに移転しろというのはおかしい等との誹謗中傷を聴くわけですが、このことの本質を考えますと、責任の所在は清掃工場の直近まで開発し販売した当時の日本住宅公団であり、その開発を知りながら清掃工場を建設した奈良市であることは言うまでもありません。したがって、これらの決議書や要望書の根拠は、本来あってはならない場所にごみ焼却場が存在していることの一言に尽きるわけであります。

ちなみに、旧文部省の指針では学校や幼稚園を建てる場所として、空気や水などの自然環境のいいところ及び教育環境のいいところ、すなわち子供たちが心も体も健全に育つことのできるところを選びなさいとする一方、悪い場所の例として、飛行場やごみ焼却場の近く等が掲げられていたわけでありますが、その後、文部科学省になってから新しい指針が出され、教育環境のよい場所を選びなさいとする一方、臭気や騒音などを発する工場の近くには学校を建てないようにとされているわけであります。

結局、左京小学校は平成5年に地元住民の反対を押し切り、文部省の指針を無視した形で建てられましたが、地元住民としては平成4年一般廃棄物処理基本計画やそれまでの市長からの回答で、いずれごみ焼却場はよそへ移転する予定になっているので、それまでの間ちょっと辛抱すればとの気持ちもあり安心しきっていたわけであります。そのような状況の中で、清掃工場から排出されるダイオキシンによる人体へ及ぼす影響についての研究が進み、小さな子供ほど影響を受けやすいことが分ったわけであります。

当時、左京小学校の児童と左京幼稚園の園児は煙突直下で、毎日煙突からもくもくと立ち上がる煙を見ながら過ごし、時には黒い灰が降ってくるような環境にいたわけでありますから、当然、親御さんの中には子供たちが煙の影響を受け病気になりはしないかとの心配が高じ、よそへ転居するようなこともあったと聞き及んでおりますし、このような悪い環境が良質な住宅地とされる平城ニュータウンの中にあることと子供たちの集まる小学校や幼稚園の近くに存在すること自体が問題とされ、住民からの移転の声が高まったわけであります。また、本市焼却炉においては平成3年度から有害物質低減化工事が始まっていたわけですが、平成4年9月のダイオキシン類濃度が730ng-TEQ/㎥N(ナノグラムティーイーキューパーノルマルリュウベイ)と、今では考えられないぐらいの高値を示したわけであります。しかし、翌月には47ng(ナノグラム)まで減少し、さらに、ダイオキシン削減対策工事完了後の平成14年度に実施した2回の測定結果では、4炉平均で、0.0019から0.021ng(ナノグラム)と、ダイオキシン類対策特別措置法の既設炉の基準値1ng(ナノグラム)はもとより、新設炉の基準値である0.1ng(ナノグラム)をも大幅に下回わるようになったわけであります。この結果からもおわかりのように、当時のダイオキシン値は現在に比較し数万倍から数十万倍も排出されていたわけでありますから、地域の方々が子どもたちの健康被害を心配するのは当然と言えるのであります。
そこで、このことに関連して市長にお尋ねいたします。


一点目と致しまして、平成4年9月に730ng-TEQ/㎥N(ナノグラムティーイーキューパーノルマルリュウベイ)と、今では考えられないぐらいの高値を示しておりますが、当時国の基準値はどうだったのか

答弁:平成4年の時点ではダイオキシン類の基準値は設定されていませんでしたが、平成9年には大気汚染防止施行例の一部改正により、排出抑制基準値が80ng-TEQ/㎥Nとなりました。現在はダイオキシン削減工事を行い、基準値が1ng-TEQ/㎥Nに対して、平成25年度の排出値は0.00014~0.0042ng-TEQ/㎥Nとなっております。


二点目と致しまして、当時、左京小学校の学童検診で他地区と比較して異状を示した検診項目はなかったのか  

答弁:新築当初の書類は残存しておりませんが、現在の検診結果を確認しましたところ、田地区と比較して異状を示した検診項目は見受けられませんでした。                            


次に、リレーセンター発言についてであります。
公害調停申請団と奈良市の双方で事実関係についての検証を行うべく、かんかんがくがくの話し合いが行われ平成17年10月19日の第19回調停の場で合意に達した調停条項案を調停委員会へ報告したわけであります。それに対し、委員会としては双方の話し合いの結果である調停条項に異存はないが、地方自治法の規定を尊重し調停条項案が議会の議決を経た後の次回の調停の場で調停調書への調印を行い調停成立の運びとするとしたため、平成17年12月26日第20回調停の場で、双方代理人による調停調書への調印により調停が成立したわけであります。                  

そこで、このことに関連して市長にお尋ねいたします。


一点目と致しまして、市長は、調停条項第4条 被申請人は、本件ごみ焼却施設の跡地利用計画を策定し実施するにあたり、跡地の調査を実施し、土壌汚染等が発生している場合には汚染土壌の除去、水質改善 等の適切な措置を講じるとともに、申請人ら周辺住民の生活環境に配慮した跡地利用がなされるよう最大限の努力を行う。第5条 被申請人は前条の実施のため、第1条第1項第三号の用地確定頃までに、跡地利用地域市民会議(以下「市民会議」という )を設置する。 と謳われていることを認識しておられるのか。
 
答弁:現環境清美工場の跡地利用につきましては、調停条項で跡地利用地域市民会議を設置することが規定されていることを認識しております。 


二点目と致しまして、市長は第50回クリーンセンター建設計画策定委員会の際、焼却施設移転後は現環境清美センターをリレーセンターにしたいとの案を示され、その後のタウンミティング等においても同様の発言をされているようですが、このことが、調停条項の第4条、第5条をないがしろにしているとの認識はないのか

答弁:リレーセンターはクリーンセンターへの通行車両台数を減らすための策として検討しているものであり、策定委員会の中にリレーセンター検討部会を設置し、適地について検討しているところでございます。環境清美工場の跡地については、策定委員会に諮り、具体的な検討を進めて参りたいと考えております。


三点目と致しましては、左京地区住民としては環境清美センターがそっくり移転することを望んでおり、跡地については町にふさわしいものにと考えておりますが、リニア新幹線の中継駅が設置された場合の表玄関口としての役割とごみの収集、積み替え基地とするリレーセンターの設置ということがミスマッチと考えるが、市長はこのことについて、どのようにお考えなのか

答弁:仮にこの辺りにリニア新幹線中継駅が建設されるとしても、詳細について何も決まっておりませんので、ミスマッチかどうかについてお答えすることができません。


以上で、一問目を終わります。


二問目は自席にてさせていただきます。

先ず、先ほど左京小学校の開校時の学童検診結果をお尋ねしたところ、残存しないので分からないとの答弁でありましたが、正確には何年の検診結果かは覚えていないのですが、私が教育委員会にお邪魔し検診結果を見せていただいたところでは耳鼻科疾患が市内の市立小学校で一番多かったと記憶しております。と同時に、ダイオキシン対策工事が行われる前は高濃度のダイオキシンが降っているわけでありますが、当時はダイオキシンの恐ろしさについて世の中で認識されておられないこともあり住民は無防備で汚染されていたと思うわけであります。当時は左京地区での疫学調査などもしておられなかったことから因果関係がわからないわけですから、はっきりと環境清美工場のせいだとは言い切れませんでしたが、保護者が大変心配されていたことをはっきりと思い出すわけであります。後は概ね質問の主旨に沿ったお答えを頂戴いたしましたが、私はリレーセンターを設置するということとリニア新幹線の表玄関の役割を担うという言葉には大いに矛盾があると思うわけであります。市長は先ほど「仮にこの辺りにリニア新幹線中継駅が建設されるとしても、詳細について何も決まっておりませんので、ミスマッチかどうかについてお答えすることができません。」と木で鼻を括るような答弁をされたわけでありますが、このことについて再度お考えをお聞かせいただきたいと存じます。 
             
仮にリニア新幹線中継駅が設置されるとなりますと、その駅周辺は相応の範囲でまちづくりが必要になると認識しております。当該地周辺はすでに一定の開発がなされていますことから、既存の基幹施設等との整合を図りながら、表玄関にふさわしいまちづくりとなるよう工夫する必要があると考えております。

以上で、二問目を終わります。                                                 


三問目は全て意見並びに主張とさせていただきます。          

本日も平成25年9月議会と同様、公害調停に関連した質問をさせていただいたわけですが、市長におかれましては概ねご認識をいただいていると思われましたが、公害調停条項に沿って、出来るだけスピーディにクリーンセンター建設計画を全うしたいとの気魄が伝わってこないわけであります。今更申すまでもありませんが、クリーンセンター建設策定委員会で候補地を一ヵ所に選定してから、未だに候補地周辺の方々との協議会ができないことや、周辺の寺院や地区自治連合会からも建設反対の申入れ等が続けざまに出てくるというのは、市長が相手方との合意ということにいたずらに時間をかけすぎ、何が何でもやり通すという信念と決断力が不足していることが最大の原因ではないかと思うわけであります。  現時点でも調停条項の約束期限より大幅に遅れているわけでありますから、もっと頻繁に候補地周辺はもとより反対をされる寺院や地区自治連合会に赴き、クリーンセンター建設によりご迷惑をお掛けするようなことがないように精一杯努力します、何卒ご理解ご協力をお願い致します。と低姿勢でお願いすることが必要ではないでしょうか。また、市長が度々口にされる、現環境清美センター跡地でのリレーセンター構想は、調停条項第4条 被申請人は、本件ごみ焼却施設の跡地利用計画を策定し実施するにあたり、跡地の調査を実施し、土壌汚染等が発生している場合には汚染土壌の除去、水質改善 等の適切な措置を講じるとともに、申請人ら周辺住民の生活環境に配慮した跡地利用がなされるよう最大限の努力を行う。第5条 被申請人は前条の実施のため、第1条第1項第三号の用地確定頃までに、跡地利用地域市民会議(以下「市民会議」という。)を設置する。との条項に照らし合わせても、大きく逸脱した発言であると言わざるを得ません。ご承知の通り、左京地区住民は左京小学校での耳鼻科疾患や焼却炉からの高濃度のダイオキシン等を理由として公害調停を申請したわけでありますが、その結果として環境清美センターの全面移転にこぎつけたわけでありますから、市長が口にするリレーセンターの設置については、とても容認出来るものではないということを強く主張し、私の質問を終わります。


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